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脳疾患と歯周病菌の関連性

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脳疾患と歯周病菌の関連性|うのもりモール歯科クリニック|「鵜の森町」「蘇我」の歯科・訪問歯科

4. 脳疾患と歯周病菌の関連性

脳疾患と歯周病菌には驚くべき関連性があります。歯周病は口腔内の炎症が進行すると発症しますが、その炎症が血液を介して全身に影響を及ぼすことがあるのです。特に脳に対しては、炎症性物質が血液脳関門を通過し、脳血管に炎症を引き起こします。これが脳疾患の原因の一つとして注目されています。

 

4.1. 歯周病菌が脳に及ぼす影響

歯周病菌が脳に与える影響は多岐にわたります。まず、歯周病菌が血流に入り込み、脳に達すると炎症反応を引き起こします。その結果、脳組織がダメージを受け、様々な脳疾患を引き起こす可能性があります。さらに、歯周病菌による炎症が長期間続くと、脳の神経細胞が死滅するリスクが高まります。これが例えばアリツハイマー病やパーキンソン病といった神経変性疾患の発症に繋がるのです。また、最近の研究では、歯周病菌が脳内に存在することが確認され、このことが脳機能の低下を直接的に示しています。歯周病の予防や治療が、脳疾患の予防につながるかもしれないのです。

 

4.2. 血管と歯周病菌の関係

歯周病菌と血管の関係は密接であり、血管を通じて全身に広がることが多いです。歯周病菌は口腔内の感染源から血液に侵入します。そして、血管内に留まることで血管内皮細胞に感染が広がります。これが血管の炎症を引き起こし、動脈硬化の進行を加速させます。動脈硬化が進行すると、血液の流れが悪くなり脳に十分な酸素や栄養を届けることが難しくなります。この状態が長期にわたると、脳卒中や脳梗塞といった重大な脳疾患のリスクが増大するのです。したがって、歯周病の管理は、単なる口腔内の健康だけでなく、全身の健康維持にも重要なのです。

 

4.3. 認知症リスクとの関連性

歯周病菌と認知症リスクの関連性についても数多くの研究がされています。歯周病菌による慢性的な炎症が脳に届くと、脳の炎症が慢性化し、神経細胞の機能が低下します。これにより、認知機能の低下が進行し、認知症のリスクが高まります。特にアリツハイマー型認知症においては、歯周病菌がアミロイドβという脳内の異常タンパク質の蓄積を促進することが分かっています。アミロイドβが蓄積すると、脳細胞が破壊され、記憶や認知機能が著しく低下します。また、高齢者においては、口腔内の健康状態が悪化することで認知症の進行が早まることも報告されています。つまり、歯の健康を保つことは、認知症予防にもつながると言えるでしょう。このことから、日常的な口腔ケアと定期的な歯科検診が非常に重要です。