
歯周病が脳卒中リスクを高める理由
歯周病が脳卒中リスクを高める理由は、単に口の中だけの問題にとどまりません。歯ぐきなどで起こる炎症は、血流を通じて全身に広がりやすく、特に血管にさまざまな悪影響を与えることが知られています。その結果、血管の内側が傷つきやすくなり、最終的には血栓ができやすい状態になってしまうことがあります。
こうした変化が重なることで、脳の血管が詰まりやすくなり、脳卒中リスクが高まるのです。主なポイントを整理して見ていきましょう。
- 炎症物質が血流に乗って全身に広がる
- 血管の内側が傷つきやすくなる
- 血栓ができやすくなり脳の血管をふさぐことがある
炎症物質が血流に乗って全身に広がる
歯周病が進行すると、歯ぐきの炎症から発生した物質が歯ぐきの血管から体内に入り込むことがあります。こうした炎症物質は血流にのって全身をめぐり、遠く離れた臓器や血管にも影響を及ぼす可能性があります。
血中に炎症を引き起こす物質が増えることで、全身の血管の健康状態が悪化しやすくなるのです。特に、もともと生活習慣病などで血管が弱っている場合には、炎症の影響を受けやすくなり、予想以上に早く悪化することも考えられます。このような背景から、歯周病の炎症は局所的な問題だけでなく、全身の健康リスクとしても重要視されています。
血管の内側が傷つきやすくなる
炎症物質が全身に広がることで、血管の内側を覆う細胞がダメージを受けやすくなります。本来、血管の内側は血液の流れをなめらかに保つ役割を果たしていますが、炎症によって細胞が傷つくと、その働きが損なわれます。
細胞の表面が荒れてしまうと、コレステロールや血液中の細胞が付着しやすくなり、動脈硬化のリスクが高まるのです。さらに、血管壁がもろくなることで、ちょっとした刺激でも傷がつきやすくなり、結果として血管のトラブルを招きやすくなるのです。こうした変化が脳卒中リスクの一因となります。
血栓ができやすくなり脳の血管をふさぐことがある
歯周病による炎症や血管の損傷が進むと、体は血管の傷を修復しようとして血小板が集まりやすくなります。この過程で血栓ができやすくなり、血管の中で詰まりを引き起こすことがあるのです。
特に脳の血管は細いため、血栓が詰まると血流が止まりやすく、一気に脳卒中を招くおそれがあります。また、血栓が大きくなると、他の重要な臓器にも影響を及ぼすリスクが高まります。歯周病の炎症が引き金となり、血栓ができやすい状況が続くことで、知らないうちに脳卒中リスクが上昇してしまうのです。



