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フロス使用による心原性脳塞栓症予防の科学的根拠

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フロス使用による心原性脳塞栓症予防の科学的根拠|うのもりモール歯科クリニック|「鵜の森町」「蘇我」の歯科・訪問歯科

3. フロス使用による心原性脳塞栓症予防の科学的根拠
近年、フロスの使用が単なる口腔衛生の維持にとどまらず、心原性脳塞栓症の予防にも役立つことが明らかになってきました。最新の研究では、フロスを積極的に使う人ほど、血栓が心臓から脳へ流れて発症するタイプの脳梗塞リスクが低いという結果が出ています。

ここではフロスがどのように心原性脳塞栓症の発症を抑えるのか、そして科学的データに基づくその根拠を、段階的に詳しく解説します。ご自身や家族の健康を守るため、日々のケアにフロスを取り入れることの意義を考えてみませんか。


3.1. フロスが心原性脳塞栓症を防ぐ
心原性脳塞栓症は、心臓内で生じた血栓が血流に乗って脳の血管を塞ぐことで発症します。特に心房細動がある人では、血栓ができやすく脳梗塞リスクが高まることが知られています。

最新の大規模研究では、フロスを使用する人は心原性脳塞栓症のリスクが有意に低い傾向が示されました。この背景には、フロスによる口腔内の炎症や感染症の軽減効果があると考えられます。歯周組織の炎症が全身の血管や心臓の健康に影響を及ぼし、血栓形成のリスクを高めることが指摘されているため、口腔ケアの徹底が脳梗塞の予防につながるのです。

3.2. 口腔ケアが血栓形成を抑制
フロスによる日常的な口腔ケアは、歯周病などの炎症を抑え、血液が固まりやすい状態を防ぐ働きがあります。炎症性物質が血管や心臓に影響を及ぼすと、血栓が生じやすくなり、これが脳へ運ばれて塞栓症を引き起こす原因となります。

フロスを使うことで歯と歯の間の汚れを取り除き、歯周病リスクを低減できるため、炎症の連鎖を断つ一助となるのです。こうしたメカニズムにより、単なる歯の掃除以上に、全身の血管トラブル予防にもつながる点が注目されています。

3.3. 科学的データで効果を確認
米国で実施された25年間にわたる追跡調査では、フロスを使用していた人は使用しなかった人と比べ、心原性脳塞栓症の発症リスクが大きく低下していました。具体的には、フロス習慣がある人のリスクは、そうでない人と比べて約44%も低いという結果が出ています。

この研究では、脳梗塞のさまざまなタイプの中でも、特に心臓由来の血栓による発症抑制にフロスが有効であることが示唆されました。日々のフロス使用というシンプルな行動が、長期的な健康維持に直結することが裏付けられています。こうした科学的な根拠を知ることで、ご自身の健康管理に対する意識も変わるのではないでしょうか。