
3. フッ素塗布を選択しないことで増加する治療費や健康リスク
フッ素塗布を行わない場合、う蝕リスクの増加によって将来的な治療費や健康リスクが高まります。フッ素には歯の再石灰化を促進し、う蝕(虫歯)になりにくくする作用があるため、これを利用しないと歯の健康を維持するのが難しくなります。結果として、追加の歯科治療が必要となることも多く、経済的・身体的な負担が増す可能性が高まります。
・フッ素塗布をしないと虫歯リスクが上がる
・追加治療や再治療が増えて費用負担が増大
・身体面・生活面への影響が長期的に現れる
・全身の健康状態にも悪影響が及ぶことがある
ここでは、フッ素塗布を行わない場合に考えられる具体的な影響について解説します。
3.1. 将来的な治療費の増加
フッ素塗布をしないことで生じる最大の問題の一つは、将来的な治療費の増加です。う蝕リスクが高まると、虫歯の発生や進行が抑えられず、結果として複数回の歯科治療が必要になります。初期の虫歯なら比較的安価な処置で済みますが、進行すると詰め物や被せ物、場合によっては抜歯やインプラント治療が必要となり、これらは数万円から数十万円単位の費用が発生します。フッ素塗布による予防を行わないことで、長期的に見れば経済的負担が大きくなる傾向があります。
| 治療段階 | 費用の目安 |
|---|---|
| ————– | —————————- |
| 初期虫歯治療 | 数千円程度 |
| 詰め物・被せ物 | 1万円〜数万円 |
| 抜歯 | 5,000円〜1万円 |
| インプラント | 30万円〜50万円以上 |
3.2. 歯の健康維持困難
フッ素塗布を行わない場合、歯の再石灰化が促進されず、う蝕が進行しやすくなります。そのため歯の健康を長期間維持することが難しくなります。日常的なケアを行っていても、フッ素が持つ防御作用を活用しないことで歯質が弱くなり、虫歯になりやすい状態が続きやすくなります。歯の喪失や頻繁な治療を重ねることによって、口腔内だけでなく全身の健康にも影響が及ぶ可能性が高まります。
・歯の再石灰化が進まず虫歯が進行しやすい
・歯の寿命が短くなりやすい
・口腔内環境の悪化が全身の健康リスクにもなる
3.3. 追加の歯科治療必要性
フッ素塗布をしないと、初期の虫歯で済むはずのものが進行しやすくなり、追加の歯科治療が必要となるケースが増えます。例えば、虫歯が神経まで達してしまうと、根管治療や抜歯が必要になり、これに伴い通院回数も増加します。また、抜歯後のブリッジや入れ歯、インプラントといった追加治療が必要となることもあります。こうした治療は身体的負担だけでなく、心理的なストレスや生活の質の低下にもつながるため、予防の重要性が際立ちます。
| 状況 | 必要となる追加治療 |
|---|---|
| —————- | ————————- |
| 虫歯の進行 | 根管治療・抜歯 |
| 歯の喪失 | ブリッジ・入れ歯・インプラント |
| 繰り返しの治療 | 通院回数・治療費の増加 |



